浄化槽を点検しない場合どうなる?放置で起きる3つの危険!

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皆さんこんにちは。

熊本県熊本市を拠点に、県内で浄化槽の設置工事や保守点検を行っている株式会社東和です。


「浄化槽の点検って本当に必要なの?」「しばらく使っていないけど、放置しても大丈夫なのかな」と思ったことはありませんか?


実際、浄化槽の点検や清掃を後回しにしてトラブルが起きてしまうケースは少なくありません。悪臭の発生や排水の詰まり、さらには罰則を受ける可能性もあるため、注意が必要です。


この記事では、浄化槽を点検しないとどうなるのか、そのリスクや法律上の義務、そして正しい点検方法までをわかりやすく解説します。浄化槽の維持管理に不安がある方や、点検を依頼すべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。


■浄化槽を点検しないと起こるトラブル



浄化槽は、家庭や施設で発生する生活排水を微生物の力で分解・処理し、きれいな水として放流する大切な設備です。


しかし、定期的な点検や清掃を怠ると、浄化槽の機能が低下し、生活環境や周辺の水質に深刻な影響を与える可能性があります。 ここでは、点検をしないことで起こる代表的なトラブルをわかりやすく解説します。


・悪臭・詰まり・逆流の原因

浄化槽内では、トイレや台所の汚水が分離・沈殿され、微生物によって有機物が分解されます。点検を行わず放置すると、汚泥やスカム(浮いた汚れ)が増えすぎ、槽内で酸素が不足します。これにより分解が進まず、悪臭が発生したり、排水が詰まったりするトラブルが発生します。さらに、逆流によってトイレや排水口から汚水が戻ってくるケースもあり、公衆衛生上の問題を引き起こすこともあります。


・汚水の流出や環境汚染の危険

浄化槽の働きが正常でない状態が続くと、十分に処理されていない汚水が外へ放流されてしまいます。これにより、生活排水に含まれる有機物やBOD(生物化学的酸素要求量)が高い水が河川や地下水に流れ込み、水質汚染を招きます。特に近隣に農業用水や井戸がある地域では、環境や健康への影響が大きく、行政からの指導や改善命令を受けることもあります。浄化槽法では、このような不適正な放流を防ぐため、定期的な保守点検と清掃が義務づけられています。


・修理費が高額化するケース

浄化槽の点検を怠ると、内部装置の破損やブロワ(空気を送る機器)の停止など、設備自体に異常が発生します。初期の段階で異常を発見できれば簡単な修理や調整で済みますが、放置が続くと槽内の部品交換や浄化槽全体の修理が必要になることもあります。こうした修理には高額な費用がかかり、最悪の場合は浄化槽の交換が必要になるケースもあります。定期的な点検を実施することは、結果的に維持費を抑える最も効果的な方法といえるでしょう。


■点検や清掃を怠ったときの罰則



浄化槽の点検や清掃を怠ると、機能の低下だけでなく法律上の罰則を受ける可能性があります。浄化槽法では、すべての設置者(所有者や管理者)に対して、定期的な保守点検・清掃・法定検査を行うことを義務づけています。この義務を怠ると、行政からの指導や勧告、最終的には罰金などの処分を受けることがあります。


・浄化槽法による義務と罰金

浄化槽法第7条では、管理者は定期的に保守点検と清掃を実施し、その記録を保管することが求められています。この点検や清掃を実施していない場合、まず自治体から助言や行政指導が行われます。それでも改善が見られない場合は「勧告」や「命令」を受け、それに従わなければ「過料(罰金)」が科されることがあります。

罰金額は都道府県によって異なりますが、最大で30万円以下と定められています。 また、法定検査(指定検査機関による検査)を受けなかった場合も罰則の対象となり、行政の指導や改善命令が発生します。


・「契約していない」「来ない」場合の対応

「浄化槽の点検を契約していない」「点検業者が来ない」といったケースも見られます。この場合、まず設置した浄化槽がどのタイプ(合併処理浄化槽など)で、どの業者が保守点検を担当しているのかを確認しましょう。


地域によっては、市町村や都道府県が登録・指定した業者しか点検を行えない場合があります。 契約していない場合は、早めに指定業者に依頼し、定期的な保守契約を結ぶことが重要です。また、業者が来ない場合は、連絡先(TEL)や契約内容を確認し、自治体の環境課や浄化槽管理士に相談するとスムーズに対応できます。


浄化槽の維持管理は所有者・管理者の責任であり、放置すると罰金や指導の対象になることもあります。 法的なトラブルを避けるためにも、定期的な点検と契約の見直しを忘れずに行いましょう。


■法定検査・保守点検の正しい依頼方法



浄化槽の点検や清掃は、浄化槽法によって「誰が・いつ・どのように」行うかが定められています。管理者自身がすべてを行うことはできず、都道府県知事の許可を受けた登録業者や指定検査機関に依頼する必要があります。


・法定検査を断るとどうなる?

浄化槽法では、設置後3か月以内に「7条検査」、その後は毎年「11条検査」を受けることが義務です。この法定検査は、浄化槽の外観・水質・書類の内容を総合的に確認するもので、正常に稼働しているかをチェックします。検査を断ったり受けなかったりすると、行政から「受検の勧告」や「改善命令」を受けることがあります。


命令に従わない場合は過料(罰金)の対象となり、悪質な場合は使用停止や修理命令が出ることもあります。また、未受検のまま放置していると、補助金の対象外になるなど経済的な不利益も生じるため注意が必要です。


・点検業者の選び方と契約の流れ

保守点検は、都道府県や市町村に「登録」されている浄化槽保守点検業者しか行えません。依頼時には、業者が正式な登録証を持っているか、浄化槽管理士が在籍しているかを確認しましょう。契約の際は、点検回数(一般的には年3~4回)、作業内容(ブロワ点検・汚泥量測定・消毒剤補充など)、費用の内訳を明確にしておくことが大切です。


また、清掃業者とは別契約になるため、「清掃と点検の両方を委託できる業者」かも確認すると安心です。定期契約を結ぶことで、業者がスケジュールに合わせて自動的に訪問してくれるため、点検忘れを防ぐことができます。


・点検頻度の目安

浄化槽の保守点検費用は、設置している浄化槽の種類や処理方式(合併処理浄化槽・単独処理浄化槽)によって異なります。 点検は通常、3か月に1回ほど実施され、清掃は年1回が基本となります。ブロワの作動確認や消毒剤の補充も含まれるため、費用を抑えるために自己判断で回数を減らすのは避けましょう。


■浄化槽を放置しないための予防策



浄化槽は一度設置すると長期間稼働しますが、放置すれば機能が低下し、修理費や罰則のリスクが高まります。日常的な点検や正しい管理を行えば、長く安全に使い続けることができます。ここでは、点検のスケジュール管理と、空き家など使用していない場合の適切な対応について紹介します。


・定期点検スケジュールの立て方

浄化槽は、設置後の運転状況や処理方式によって点検の頻度が異なります。一般的には、家庭用の合併処理浄化槽であれば「年3〜4回」の点検、「年1回」の清掃が必要です。定期的に点検を行うことで、汚泥の蓄積やブロワの停止などの異常を早期に発見できます。点検時には、浄化槽管理士が水質(BOD濃度)や汚泥量を測定し、必要に応じて清掃や消毒剤の補充を行います。また、自治体によっては点検記録の提出が求められるため、毎回の作業内容を記録・保管しておくことが大切です。点検スケジュールを忘れやすい場合は、業者との定期契約を結び、自動訪問を設定すると管理がスムーズになります。


・空き家や使用していない場合の管理方法

空き家や長期間使用していない建物でも、浄化槽を完全に放置するのは避けるべきです。通水がなくても、槽内の汚泥や水分が蒸発・腐敗し、悪臭や害虫の発生源となることがあります。使用を一時的に停止する場合は、自治体への「浄化槽休止報告書」の提出が必要です。また、休止期間が短い場合は、ブレーカーを切らずにブロワ(送風機)を稼働させ、微生物の活動を維持する方法もあります。完全に使用をやめる場合は、専門業者に依頼して内部の水を抜き、必要に応じて撤去や廃止の申請を行いましょう。


こうした手続きを怠ると、再利用時に設備の腐食や異常が発生し、修理費が高額になる恐れがあります。浄化槽の放置は、環境への影響だけでなく、資産価値の低下や法的トラブルにもつながります。定期的な点検と行政への届出を徹底し、安心して管理を続けることが何よりの予防策です。


■まとめ



浄化槽の点検を怠ると、悪臭や排水の逆流、水質汚染などのトラブルが発生します。さらに、浄化槽法で定められた保守点検や法定検査を実施しない場合、行政指導や罰金の対象となることもあります。こうしたリスクを避けるには、定期的な点検と清掃を確実に行うことが大切です。保守点検は、都道府県知事の許可を受けた登録業者に依頼し、契約内容や点検記録をきちんと管理しましょう。


自己判断で点検を省略すると、設備の故障や修理費の増加につながります。一般的に、合併処理浄化槽では年3〜4回の点検と年1回の清掃が目安です。また、空き家など使用していない場合でも、休止報告書の提出やブロワの稼働維持が必要です。浄化槽は生活排水を処理し、地域の環境を守る重要な設備です。定期点検を継続し、信頼できる業者と連携することで、安心して長く使用を続けることができます。


■東和では浄化槽設置・点検スタッフを募集しています!



株式会社東和は熊本県熊本市を拠点に、浄化槽の設置から保守点検・清掃までワンストップで手掛けています。浄化槽は、家庭や施設の排水をきれいな水に戻す重要な装置。当社は正しい維持管理を通して、公衆衛生と環境保全の両面から地域を支えています。


未経験の方でも安心して始められるよう、入社後は先輩スタッフが丁寧に指導します。浄化槽管理士などの国家資格取得も会社が全面的にサポートし、資格取得後は手当でしっかり評価。技術を磨きながら安定したキャリアを築くことができます。


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