2016年4月、私たちは体験したことのない恐怖に襲われました。
最大震度6強の熊本地震です。16万に及ぶ住まいが壊れ、辺りは一斉に停電、断水となり、18万人以上の方が避難を余儀なくされました。避難所での生活は、昨日までの暮らしとは大きく違います。ライフラインが寸断され、水は流れず、電気も点かない。避難所のトイレに残り少ない水を汲んで、手動で流さなくてはいけなかったそうです。後で分かったのですが、異臭によってストレスや不安を感じて泣き出す子どもたちもいたとのこと。このままでは衛生環境を保てなくなる。傷口などにウイルスが入ったら、感染症につながるかもしれない。
熊本市と連携していた弊社は、急ピッチで仮設トイレを準備し、避難所まで運びました。あの時の被災者の方々の顔ははっきりと覚えています。避難所で暮らす皆さんが「わぁ、ありがとう」と歓声を上げてくれたのです。よほど苦しかったのでしょう。わずかばかりですが、力になれたことを感じ、私たちの胸も熱くなりました。
「衛生的なトイレは、私たちの生活に欠かせないものだ」
株式会社東和としても、あらためてトイレの重要さを感じ、一層仕事に誇りを持てた瞬間です。